奇妙な体の熱感

エネルギー治療

病棟の患者さんにもエネルギー治療をすることが時々あります。
もちろん症例を選んでやらなければとても全員に対してできるものではありません。
本当は、やってみたい気もします。データがたくさん取れますし、そうすれば私の経験値も上がって、今後の患者さんの治療にも役に立てることができるから。
現状では、症例を選んでやっております。

さて、それはある日のこといつものように病棟回診をしていた時のことです。
脳梗塞のために2ヶ月ほど前から入院して現在もリハビリをされている60歳代後半の男性がおられるのですが、その方が、入院の3週間くらい前から、左の腰背部から左の大腿部にかけて “焼けるように熱い感覚” が起こるようになったそうです。従いまして、脳梗塞のために左片麻痺があるのですが、その病巣による後遺症とは無関係です。
こういった、実際に熱いわけではないのに熱く感じるような感覚障害を”異常感覚=paresthesia” と呼びます。今回の場合には脳に起因するものではなさそうです。しかも、この感覚は、夜間横になって寝ている時、非常にひどく悪化するのです。

これまでの生活歴と家族についておうかがいしました。
現在は、30年以上も前に離婚しており独身で独居。以前は、店を経営していたのだそうですが、離婚してからはそちらは妻に手渡し、2人の子供さんも妻の方に引き取られたとのことで、妻とも子供さんとも絶縁状態で全く会ったこともないご様子でした。1度だけ、長男さんから結婚式の招待状が届いたそうですが、欠席したそうです。

『Yさん、子供さんたちに会いたいと思わないのですか?』

「うん、もう30年以上も会っとらんし会いたいとも思わんね。」

『そうですか。じゃあ、一人で暮らしていて不安になることはありませんか?』

「それは、あるなあ。でも、仕方ない。。。」

ご自身の心(顕在意識)では、家族と過ごす状況は否定しておられるようですが、魂の方はそうではなく、幸せを求めているのではないかと、私は感じました。彼の態度はどこか投げやりで、医療関係者に対する言葉の端々にもそれが表れているように感じるのです。そして、もしかしたらそうした彼の性質、性格が、妻との関係を歪ませたのかもしれないと思いました。

私は、彼の主治医ではなかったのですが、主治医の方としてもこの症状に対する処方もなく、そのことがまた、Yさんの気持ちを苛立たせることとなっていたのです。
回診で彼のところに行った時、こう言われました。
「なんで、主治医の先生は、体が熱くて眠れないと言っても何にもしてくれんのや!」

そこで、私は、西洋医学ではどうしようもないことでも、REIKIや気功といったエネルギー治療で治せる可能性についての説明をしっかりしてから”愛の手治療”を実施することにしたのでした。
3本線で彼の体をスキャンしますと、脳、心臓、そして、左の腰などに非常に強い感性を感じます。それは、私の手に刺さってくる如く強いもので、私の手が痛みとして感じるほどのものでした。
『ああ、これは酷い。。。相当に魂と心・体に歪みができている。そして、宇宙のエネルギーとの意交換がおかしい!』
私は、溜まったマイナスのエネルギーを両手で取り除きながら、プラスのエネルギーを注入していきます。そして、エネルギーが通過している孔をイメージしながらその通りをよくしていきました。

『はい、終わりましたよ。いかがでしょうか?』

「はい、先生、今は、熱い感覚がなくなりました。」

しかし、そう言ったYさんの表情はほとんど、治療前と同様で、何の感動もありません。

『よかったですね! しばらく経過を見ましょうね。』 と言って、その場を後にしました。

そして、翌日尋ねるとその晩は熱くなかったようでしたが、次の日の夜にはまた再発していました。
『また、悪くなった時には、私の時間の許す限りこの治療をしに来てみますね。』
「ありがとうございました。お願いします。」

その後、何度か”愛の手治療”を実施しておりますが、一向に消失する気配はありません。
私にはその原因はよくわかっているのです。
私は、常に誰に対しても同じように”愛”を持って接し、愛のエネルギーを送っておりますが、その受け手となる患者さんの心の状態(考え方、人に対する接し方、過去の経験・判断など)があいも変わらず以前のままであるならば、魂の傷は決して良い方向には向いていかないのです。

これからも入院されている間は、根気よく接していこうと思っております。

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