今日のお話の前半部分はかなり医学的な内容で理解しにくいかもしれませんが
後半はできるだけわかりやすく記載したつもりですのでしばらく、頑張って
読み進んでみてください。
クリニックで初診の患者さんの問診を実施していると本人とは別の人格が
その患者さんに住んでいると感じることがあります。
もちろんそれに気づかないこともありますが。
そして、それには4つほどカテゴリーがあるようです。
もちろん統合失調症の中にも人の声がすると言ったことがございますがこの辺りは
精神科の専門医にお任せして今日はそこには触れません。
(1)誰にでもある副人格
(2)内在性解離
(3)解離性同一性障害
(4)憑依
(1)は、誰でもが内なる副人格を持っています。
例えば、禁煙しようとした時に自分の中の1人は、
健康に悪いのだからタバコは吸ってはいけないと言い
もう1人の自分は、
いやいや今健康でなんの問題もないんだから禁煙する必要などないだろうと言ってます。
(2)は、幼少時期から強いストレスを受け続けていると潜在意識の中に別人格を作っていき、
その人格に辛い感情を引き受けてもらうようになる状態です。
そして、その状態が続くと様々な精神的な症状や身体的な不調が出てきます。
(3)は、いわゆる「多重人格」のことで
(2)の状態がひどくなって、別人格がリアルの生活の中に現れ、
本来の自分とは全く異なる人物として行動するようになった状態で、その時の記憶がありません。
(4)は、すでに亡くなった人の霊が別の肉体に入り込んだ状態です。
最も一般的に耳にする言葉ではないでしょうか。
(1)は、病気ではありませんが催眠療法では、副人格療法という方法が
問題の解決のために使われたりします。
(2)と(3)の状態は精神科で扱われることが多いと思いますが
小栗康平(おぐり・こうへい)先生によると
(2)の内在性解離は、人口の10%くらいあると言われてます。
<参考資料:https://tokusengai.com/_ct/17263550>
小栗先生が書かれた以下の本が参考になります。
そして、その治療について書かれた
「USPT入門 解離性障害の新しい治療法 ータッピングによる潜在意識下人格の統合ー」
私のクリニックでも
(2)や(3)のカテゴリーの患者さんが来院されたことが何度かあります。
内在性解離の患者さんには小栗先生の開発されたUSPTを実施したことがありますし
催眠療法も実施したことがございます。
症状は確かに改善されたと思います。
しかし、明らかな多重人格の患者さんは、3人くらいですがいずれも初診問診と
エネルギー治療の段階まででUSPTや催眠治療を希望された患者さんはおられませんでした。
もちろん私は精神科の専門医ではありませんし、薬物治療もできません。
しかし、私のクリニックに来られる方はすでに、いろいろな精神科を受診され
何をしてもよくなられなかったという方ばかりが来られます。
ですからご本人といろいろと治療の相談をした上の選択になるわけですが
多重人格だけはなかなか提案する治療にチャレンジできない方も多いのだと感じております。
私は、患者さんがしたいと思うことをすることにしておりますので患者さんが望まなければ
何もしないと言う選択もありなのです。
そして最後の(4)憑依です。
これについては、小栗先生も霊媒師の方に相談するべきと真面目に書かれておられます。
私も催眠療法を実施し始めた頃患者さんからしばしば除霊や浄霊を霊媒師にしてもらった
と言うお話をよく聞きました。
しかし、私のところに来られる患者さんのほとんどは、霊媒師によってなされた行為で
病気が良くなっておりません。
もちろんその霊媒師さんが、本物であるのかどうかも私には評価ができませんが。。。
催眠療法中に明らかに憑依であると私が気がつき、その霊を除霊・浄霊したのは
これまでに催眠療法を行った342症例中2症例のみです。
その最初に経験した第1例についてお話いたします。
憑依 ー症例1ー
患者さん:40歳代、女性
催眠療法の目的:
・人から言われたことをきちんと実行できない
・父親から言われたことを上手くかわせない
・夫が自分に対して言いたいことを言わない
・相手を傷つける言動をしてしまう
・体の左側がずっと痛む
・なんのために自分は生きているのか
・自分が言いたいことをずっと我慢していたが
急に我慢できなくなって大声で叫んでしまう
以上のようなことがなぜ起こるのかを知りたい。
かなり多くのことが盛りだくさんではありましたがとにかくこれらを踏まえた上で
退行催眠を実施いたしました。
穏やかな誘導とともに昔のヨーロッパの森の中で1人暮らす
20歳代の木こりの男性の過去世に戻りました。
幼少時期、5歳頃には、母と楽しそうに走り回っている場面が見えました。
しかし、家に強盗が入り母は、首を切られて殺されます。
自分も左手を何かで刺されて、痛みましたが、自分は殺されず生き延びます。
最初の場面の20歳代になり、時間がさらに過ぎたある時
無実の罪に問われて、役人にとらえられ両手を縛られ
両足に重い石をしばりつけられて、街中を引き摺り回されます。
街の人からは石を投げられて、体の左側に当たって痛い。
頭も左側が痛い。
やがて、鎧を着た役人が、白状しろといって責めたて水を浴びせかけるため
ついに「私がやりました。」と言ってしまいます。
誰も信用してくれないし、誰も話を聞いていくれないとの思いがつのります。
そして、ついに、体のあちこちをヤリで突かれ絞首刑にされ死にました。
ーー中略ーー
魂は体から抜けて、中間世(あの世)に到着します。
そして、今世の患者さん対話していた時急に患者さんは
こう言われたのです。
私のすぐ左横にどす黒い
口が裂けている
自分とは違う霊がいます。
そして、それは9歳の時に私の体に入ってきました。
その霊体は、ニヤニヤしながら
私が言いたくないことを言わせます。
さて、このエネルギー体(憑)と
セラピスト(セ)の私が話を始めようとします。。。
患者さん(患)に通訳をしてもらおうとすると
(患)憑依霊が、嫌だ、嫌だと言ってます。
(セ)なぜ、話をするのが嫌なんでしょうね。
(患)白石先生が綺麗だからじゃないでしょうか。
(セ)なぜ、あなたはこの人に取り憑いたんでしょうね。
(患)楽しいし美味しいからじゃないですか。
(セ)あなたの魂は誰ですか
ーーーここから、声のトーンが変わる(男性の声)ーーー
(憑)お前には関係ない!
(セ)あなたは何か辛いことがあったの?
(憑)お前になんか言うか!
(セ)私はなんとかしてあなた(憑依霊)を
助けたいと思っているのですが嫌ですか?
(憑)う~~ん。
(セ)あなたは、なぜこの人の魂に取り憑いたの?
(憑)そりゃあ。。。
(セ)この人に取り憑く前はどこにいたの?
(憑)こいつの母親さ!
(セ)お母さんが生きている間に
娘さんの霊体に移り変えたのはなぜ?
(憑)飽きた。。。
(セ)今あなたは、この人の中にいて楽しい?
(憑)居心地が悪くなってきたんだよ!
(セ)居心地が悪くなってきたのにまだいるの?
あなたは、この人に取り憑く前に
肉体を持っていた時がありましたね。
そして何か辛いことがあったんですよね。
(憑)うるせぇ! お前になど、話すことはない!
俺は汚くてドス黒い、ギトギトしたものがいいんだよ。
(セ)この人が綺麗なものになろうとしているのが
あなたは気に入らないんですね。
(憑)そうさ。
(セ)でも、昔はもっとあなたも綺麗だったんでしょう。
(憑)人生に嫌気がさしたんだよ。
(セ)あなたは、ドス黒いドロドロした
人から嫌われるものになったのには
何か理由がありますよね?
そして、辛い人生を歩んできたんじゃないのかな?
(憑)そうだよ。だからなんだよ!
こいつも苦しめばいいんだよ!
(セ)その話を聞かせてくれないかな。
話をしたら楽になるんじゃないかな。
(憑)うるせえなぁ。。。くそったれが。
だから、ここに来るなと言ったんだよ!
なのに、こいつここにきやがって!
ここにきて、妙なエネルギーを入れやがって。。。
(セ)辛かったんだね。
(憑)こいつを俺が守ってやっているんだ。
変な奴に憑かれるより俺に憑かれる方がよかろうが。
それなのに、こいつはいつも文句ばっかり言っている。
(セ)これからどうしたいの?
居心地が悪いならこの人から出たら?
(憑)次の計画がねえんだよ!
どうしたらいいかわかんないんだ。
本当に、居ずらくなってきたんだ。
(セ)この人のお母さんの体に憑く前はどこにいたの?
(憑)。。。。
(セ)なんとか楽にしてあげたいんだけどな。
なんとか助けになりたいんだけどね。
どうしたい? 苦しいんでしょ。
(憑)苦しいよ。。。
ここに来るから悪いんだよ。
(セ)苦しかったんだね。
楽にしてあげるよ。お手伝いしたいだけどね。
(憑)騙されないぞ!
(セ)この人と一緒に楽になれるよ。
(憑)てめぇ。。。
なんちゅうこと言うんだよ。。。
。。。楽になりてぇよ。。。
(セ)楽になれるよ。
(憑)お前になんか、何がわかる!
ずっとこいつにへばりついてやるんだ。
(セ)でも、へばりついている限り自由にはなれないよ。
(憑)自由になりてぇよ。。。
でも、もう騙されるのは金輪際嫌なんだよ。
(セ)そうか、誰かに騙されたんだね。
(憑)そうだよ。。。
(セ)何があったのかな? 教えてくれないかな。
そしたら楽になれるでしょ。
(憑)なんで、てめえに言わなきゃなんねぇんだよ。
どこかに行きやがれ!
(セ)ずっとそばにいるよ。
(憑)てめえになんか。。。(涙声になる)
俺の何がわかるんだ!。。。(シートを叩く)
(セ)大丈夫だよ。。辛かったんだね。。。
(憑)もう騙されねぇぞ。。。こいつに一生へばりついてやる。
こいつも俺と一緒にさ。。。
(セ)あなたはそうやって色んな人を渡り歩いてきた。
(憑)だから、なんだって言うんだ。
てめえに迷惑かけたか!
(セ)これで何人目。
(憑)うるせえ! クソ! クソ! クソ~~!(叫ぶ)
(セ)しんどかったね。
1人だけで苦しんで、大変だね。
あっちの光の世界に帰ってみたらどうかな。
(憑)誰が行くか、ボケ!
(セ)昔、光の世界にいたでしょ。
(憑)わすれた!
(セ)昔いたことを忘れたんだね。
この人が死んだらどうするの?
(憑)また別の体を探す。
てめえなんかには、憑かねえ。
こんな居心地の悪いところがあるか!
(セ)じゃあどんなところが居心地がいいの?
(憑)ヘドロの様な暗い匂いのプンプンする様なところさ。
(セ)その人が何か暗い思いを持っているのがいいの?
(憑)そうじゃないよ。。。ああ。。。もう早く覚ましてくれ!
(セ)あなたが幸せにならないと終われないなぁ。
(憑)あ~~きつい! あ~~きつい! あ~あ~あ~!
(セ)この人から外に出るつもりはないの?
自由になれるよ。窮屈なんでしょ。
今日なら自由にしてあげられるよ。
それを望んで一緒にここにきたんじゃないのかな?
ここに来ささない様にしようと思えばできたのに
あなたはここに一緒に憑いてきたんでしょ。
(憑)だから、行くなと言ったんだよ。何回か。
(セ)でも来たんでしょ。
(憑)いや、俺は絶対にこいつから、逃げない。。。
いや、離れないぞ! (膝掛けを蹴飛ばす)
(セ)しんどいのに。。。自由になれるよ。
(憑)自由か。。。ほんとか。。。
(セ)ここに来た人みんな、自由になれるんだよ。
あなたは、もうこの人をコントロールできなくなってるでしょ。
(憑)もうしんどいんだよ。。。
(セ)じゃあ、私が自由にしてあげるよ。
あなたがこの(患)を守ってくれたんだよね。
ありがとう。
(憑)(急に、(患)の体を平手で叩き始める)
こいつを守ってやったんだよ。
(セ)向こうの方に、明るい光が見えてくるよ。
見えるかな。
だんだん大きくなるから
じーっと見ててごらん。
あなたが自由になるためにやってくるよ。
(憑)なんか、体が吸い込まれる気がするよ。。。
眩しいなあ。(体をくねらせ始める)
吸い込まれる。。。
(セ)あなたが自由になるために
このからだから出て
あの光の中に飛び込んでいくんです。
もう少しで出ていくよ、そして自由になります。
(憑)騙してないだろうな!
こいつの助けなんかはいらない
(患)出てくるなよ!
(セ)大丈夫。
さあ、今から1から5まで数えます。
いいかな。
5と数えたら、あの光の中に飛び込みますよ。
私がちゃーんと見送るからね。
じゃあ、準備はいい。
1。。。
(憑)信用するからな。
一発叩かせてくれ!
(と言って(患)の顔を平手で叩く)
(セ)2。。。3。。。
さあ、どんどん光が大きくなってくるよ。
あなたを迎えに来た光
あなたはどんどん吸い込まれていきますよ。
(憑)((患)の顔を平手で叩く)
(セ)(患)に取り憑いた魂は
(憑)((患)の顔を平手で叩く)
(セ)4。。。
さあ、あと1つで、あの光の中に吸い込まれて
消えていくよ。
私がちゃんと見送るからね。
じゃあ、準備はいい?
(憑)おー!
じゃあ、最後のカウントをするからね。
(患)の体を離れて、こちらを振り返ることなく
向こうをずーっと見て、光の中に行くんですよ。
5!
(その瞬間)患者さんは、両足をバタバタと動かして
パッと目を開けて、私を驚いた表情で見つめました。
(セ)いいよ、大丈夫。目を閉じて。。大丈夫。。。
鼻から息を吸い込んで、
ゆっくりと口からフーッと出します。
もう一度。。。
さあ、とっても気持ちよーくなっています。
今、(患)に取り憑いていた
あなたとは別の魂が出ていきました。
その取り憑いていたエネルギーが抜けた場所に
太陽のエネルギーを入れていきましょう。
ーーーー以後、省略ーーーー
そして、この催眠が終わった直後、患者さんは、身体が軽く感じられ
その後の、生活の中でもこの患者さんのご家族は
患者さんが別人の様に変わったと言っておられます。
今回この記事を書くにあたって改めてビデオを見直しました。
憑依した男性の霊は、相当に激しい言葉で私を罵ってました。
私もはじめての経験でしたが
浄霊・除霊とはこんな風にすればいいのだと感じました。
実は、その後もう1症例を経験することになるのですが
そのお話は、またにいたしましょう。
私のクリニックには
霊媒師に除霊してもらったが治らなかった患者さんも
数多くこられますが、本当に霊がついていた症例はほとんどありません。
このことが何を意味するのか、私はコメントを控えます。
わかりますよね。
もし、あなたが
「あなたには霊が憑いている」とか言われたとしたら
霊媒師を訪ねてもよろしいのですが
本物はごく稀にしかいないと言うことを知っておいてくださいませ。
そして、お困りの際にはどうぞ私のクリニックに
ご連絡していただけたらと思います。
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